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有能社員とあなたの会社を蝕む無能社員の生産性格差の現実

更新日:2023年4月1日


有能な社員とそうではない社員の違いとして、一つ間違いなく言えるのが生産性に差があるということです。有能であれば、数多くの企画や商品を開発することができ、営業であれば誰よりもダントツに販売実績を重ねることができます。


なんとなくそういうイメージはあるかもしれませんが、実際どの程度の差があるのかを科学的に詳しく検証したデータを見たことがあるという方はそう多くありません。今回は、実際にデータをみてどの程度の能力差や生産性の差があるのかをスライドを使って解説していこうと思います。



従業員の能力分布はベルカーブ

仮に100人の従業員を会社にもたらした利益の順に並べたとします。

「背の順」の要領で1位から100位まで決めることができます。また、全体の平均的な利益を1000万とします。真ん中に立っているちょうど50位の人は1000万の利益です。



1位から100位まで並べられるわけですが、ベルカーブのスライドのように中央を起点に前後34.1%の従業員は600万から1400万の間で利益を出しています。


しかしその中央から離れるごとに、一定の間隔で40%ずつ収益が増えたり減ったりします。

例えば、優秀な人材が入った場合そのランクに応じて、1400万、1800万、2200万と増えてきます。


もちろん、そんなスター人材を見つけるのは容易いことではありません。ねりに練った戦略を使わなければそのような人材を見つけることはできません。


反対に、ランクの低い人材を雇用するとその従業員からもたらされる収益は600万、200万と減ります。

最も最悪なのが、有害社員の存在です。唯一、会社にマイナスの収益をもたらす存在でいるだけで損害となりますので、これはこれで適切な予防と戦略を使うことで回避する必要があります。


シンプルにまとめると次のようなスライドになります。



上位1%の優秀な人材の特徴

では、そんな優秀な人材の特徴とは一体どんな人のことをいうのでしょうか?

スライドのまとめを使って詳細な解説をします。



スライドでもまとめてありますが、それぞれの詳細は以下の通りです。


  • IQがとても高い。 少なくとも130かそれ以上はある。社会的ステータスとは競争である以上、IQの高さは課題発見スピードと解決スピードに直結する。このスピードが早ければ、頭脳の競走で圧倒的に一位に躍り出ることができるため優先的に有利なポジションを獲得できる。

  • 協調性は低く競争心が強い どんなタフな交渉でも粘り強く喰らいつくだけの推しの強さを持っている。必要に応じてチームワークを取れるだけの頭脳も持ち合わせているので、協調性はとても低いにもかかわらず一匹狼ではない。逆にあまりに協調的だと、相手に譲歩したり従順になってしまい有利に話を進められず昇進も昇給もできない。

  • ジェームズボンド並にメンタルが強い どんな苦境や環境に立たされてもほとんど動じない。ストレス耐性が恐ろしく高く、レジリエンスもずば抜けて高いため常に一定のモチベーションとパフォーマンスを発揮し続けられる。

  • 勤勉性と計画性がずば抜けて高い 目標に対してひたすら取り組む。1日に18時間働くことがあったとしてもパフォーマンスがほとんど下がらない。また徹底的に効率の高さを求めるため、無駄な失敗を省き科学的に最短距離を目指す。

  • 外交性が高い 基本的にポジティブで自己評価が高い。どんな場面でも毅然とした態度で主張することもできるため、リーダーシップとカリスマ性は高いと評価されることが多い。

  • 知的好奇心が高い 必要に応じてすぐになんでも調べる。また、すぐに新しい知識を吸収しては活用するための方法を思いつく。想像力が豊かなため解決のアイデアも次々と思いつく。これにより、あとは実行するだけという段階にすぐに持っていける。


こういう条件が揃った人材は上位1%になるような人材です。

ここまでくると、資質の95%は生まれ持った才能の世界であり、真似してもできるものではありません。ウサインボルトのトレーニングを真似すれば同じ速さで走れるわけではないというのと同様です。

それぞれの資質は重要度順に並べられているので、自分の性格とどの程度マッチしているか確認して見るといろんな発見があるかもしれません。



有能な社員と平均的な社員の能力差とは

先ほどはもたらす収益の差をベルカーブを使って説明し、優秀な社員の資質も解説しました。では、生産性に関してはどのくらいの差があるのでしょうか?

収益に差があるわけですから、生産性においても違いがあるはずです。


平均的な能力をもった社員と、優秀な社員の能力差を職務の困難さごとに分けて比較しているのが以下のスライドとなります。


職務内容のレベルをそれぞれ


  • 単純

  • 平均

  • 複雑


の三つのシナリオを用意しました。

基準をわかりやすくするための、平均的な職務内容の目安としては以下の通りです。


平均的な職務内容のレベルとは


  • 優秀な職人

  • 経営事務

  • 従業員たちの管理マネージャー


では、難易度ごとのシナリオで「平均VS優秀」と対決させるとどんなことがわかるかというと次の通りです。


  • 単純:優秀の方が19%生産性が高い

  • 平均:優秀の方が32%生産性が高い 

  • 複雑:優秀の方が48%生産性が高い


なぜ格差は広がるのか?


このことから何がわかるかというと、職務難易度が上がるごとに生産性の格差は縮まるどころかむしろ広がるということです。


理由としては、困難になればなるほど平均的な社員はついていけなくなるという「落ちこぼれ効果」と、単純な作業ほど優秀な社員は能力を発揮できなくなる「低い天井効果(天井が低いとすぐ頭打ちになり、それ以上は成績を伸ばしようがない)」の二つがあると考えられます。


そう考えると、優秀な社員に単純な作業を任せるというのはとても効率が悪いということだけでなく、平均的な社員に困難な作業を任せるのも同様に効率が悪いということです。ミスマッチを減らし、適材適所を意識することの重要性がわかりますね。



シミュレーションするとどう変わる?

では仮に科学的な面接手法に切り替えて従業員の質の向上を狙ったとします。能力の低い社員、平均的な社員、優秀な社員の割合が変化することでどの程度の収益の差になるのかをスライドにまとめました。


シミュレーションから分かる通り、今まで通りの面接をしたことで能力の分布が2:6:2で(無能:平均:有能)だった場合の最終的な利益は116億になります。一方で、面接を最大限まで最適化した場合の最終的な利益は168億になります。雇用コストをケチった、あるいはエビデンスを蔑ろにしたために10年で52億円もの差が出てしまうわけです。この機会損失額を小さいと捉えるか大きいと捉えるかは経営者の判断となります。



生産性格差は能力によっても変化する

仕事の内容によっては、生産性の格差は広がることがわかりました。

では、従業員の能力を大きく5つに分けて、それぞれを上位1%のスター人材と比較した場合は最大でどのくらいの格差があるのでしょうか?スライドにまとめました。


上位60% VS 上位30% VS 上位15% VS 上位1%



こちらのスライドは、上位60%、30%、15%、1%の社員の生産性格差を比較した内容となります。


上位1% VS 60%の場合、最大で生産性は20倍以上もの差があります。つまり、下手すれば同じ作業をするにしても20倍も時間がかかるということですね。一番マシな比較をしても、まだ3倍以上の生産性の差があります。


上位1% VS 30%の場合、最大で生産性は10倍以上もの差があります。つまり、下手すれば同じ作業をするにしても10倍も時間がかかるということですね。一番マシな比較をしても、まだ2倍以上の生産性の差があります。


上位1% VS 15%の場合、最大で生産性は5倍以上もの差があります。つまり、下手すれば同じ作業をするにしても5倍も時間がかかるということですね。一番マシな比較をしても、まだ1倍以上の生産性の差があります。



つまり?


ここから分かることは何かというと、この層の従業員が上位1%を超えることはまず無いということです。どれだけ研修をつんでも、どれだけ経験はあっても、スター人材に追いつくことは無いので適材適所だと割り切って最適な職務内容につかせることが良いということになります。


上位3% VS 2% VS 1%


では、能力が近いとどうでしょうか?


上位1% VS 3%の場合、最大で生産性は3倍の差があります。つまり、同じ作業をするにしても3倍も時間がかかるということですね。一番マシな比較をすると、ごく少数ですが追い抜く人たちもいるようです。


上位1% VS 2%の場合、最大で生産性は2倍の差があります。つまり、同じ作業をするにしても2倍も時間がかかるということですね。一番マシな比較をすると、ごく少数ですが追い抜く人たちもいるようです。


追い抜く条件とは?


基本的に、No.1を追い抜くのはたとえNo.2ですら困難でありますが、追い抜くこともあります。どうやらこの場合、仕事の内容と元々持っている才能が見事にマッチしている条件の場合、追い抜くようです。


  • 上位1%だが、仕事との相性は普通

  • 上位2%だが、仕事との相性が抜群に良い


こういう条件が整った場合、ついに立場が逆転するようです。

しかし、言い換えると上位1%のスター人材は仕事と相性が悪かったとしても、それでも圧倒的なパフォーマンスと生産性を誇るわけです。企業としては、才能が職務内容にフィットするかどうかよりもまずはIQ、性格特性を判断するための面接手法を取り入れてスター人材を優先的に発掘する仕組みが必要となります。



雇用コストのリターンはどうなる?

雇用のコストをかけてでも優秀な人材を集めるとした場合、人数が増えれば増えるほどリターンは限りなくゼロに近づくことは確かです。

しかし、ゼロを下回ることは無いため、資本が無尽蔵にあるのであれば必ず優秀な人材を雇うことに資本を投入した方が、平均的な人材で手を打つよりも効果はあります。また、優秀な人たちだけで構成した場合、逆効果になるという説もありますが実際のデータを見るとそういったエビデンスはありません。



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