top of page

組織の学習能力を高める取り組みトップ7を解説

更新日:2023年4月8日

 組織やチームの学習能力を高めることで、もし生産性や効率が上がるとしたらどんな社長だってその方法が知りたいはずだ。リーダーシップが重要なのか?理念の共有が重要なのか?はたまた作業の環境を整えるべきなのだろうか?どこから手をつければ良いのか迷ってしまうのではないだろうか。そんな迷える社長のために明確な指針となるメタ分析を一枚の表にまとめた。それが次の通りだ。



上から順に説明すると次の通り。

  • 情報と理念の共有

  • 心理的安全性の向上

  • チームエフィカシー (チームの目標達成に関する自己評価の向上)

  • 労働条件の見直し

  • 作業の運用や構造の改善

  • 企業文化の改善

  • リーダーシップの向上

 なかなか興味深い内容となっている。あれほど世間で賑わせているリーダーシップの重要性が2020年の膨大なデータを扱ったメタ分析では最下位に位置している。それどころか、相関関係から導き出される決定係数を計算すると絶望的に影響力が小さい。なかなか寂しい結果ではあるが、この結果を無視した運営に任せた企業から先に潰れるか、少なくともランキングを守った企業に次々と追い越されることはほぼ間違いないと言える。

 これは言い換えると、優秀なリーダーがバシバシと捌いていくよりも、チーム全体にリーダーとしての素質を醸成しつつ、皆が一丸となって集合知、安全性、計画性を高め続ける工夫ができるようにシステムを構築してしまう方が5.6倍ほど効率が良いと言うことになる。

 

 では実際にこの流れに沿って組織を構成するとしたらどのようになるだろうか。実際の例を挙げてみる。


情報と理念の共有の段階


発起人A:おーいみんな!私は子供たちが将来自分らしさを活かして社会貢献できるような子供たちを増やしたいと思っている。この理念に共感して一緒に何が面白いことしたいって人、集まれー!給料はまだ出せないけど、それでもいいって人を募集します!

Bさん:お、面白そうだな。副業がてら、ちょっと参加してみるか。

Cさん:これはちょうどいい!子供が今3歳でちょうどそんなことを考えていたから勉強したい!

Dさん:あ、この人知ってる。以前からブログや動画でちょくちょく参考にさせてもらってた人だ。何かのプロジェクトに関われるなら参加しよう

Eさん:はぁ?タダ働きしろってか?興味ないね。他当たろ・・・

Fさん:ほぉ、これはしばらく観察ですな。様子を見て、面白そうなら来年くらいに参加しよう。



心理的安全性の向上の段階


Aさん:皆さんお集まりありがとうございます。まだまだ形になっていないのですが、皆さんと意見を出し合いながらゴールを達成する方法を見つけられたらとても助かります。まずはこのテーマについて、話し合ってみましょう!どんな意見でも、合意点を形成する方法を見つけるか、少なくとも両論併記で進めたいと思います。



チームエフィカシーの向上の段階


Aさん:皆さんのいろんな意見を集めて、かなり具体的な未来像が描けました!皆さんとだったらこのゴール達成できると信じています、一緒に走りながら、試行錯誤を恐れずに進みましょう!これから、皆さんで細かく目標設定、行動計画と数値目標を決めたいなと思います。まず最初は・・・



労働条件の見直し、作業の運用や構造の改善の段階


Aさん:皆さんの頑張りのおかげで、ちょっとずつではありますが軌道に乗ってきましたね。開始して半年、ついにファーストキャッシュも獲得できました!この分配について話し合いましょう。あと、作業内容、作業環境に関しても併せて意見交換しましょう。まず最初は・・・



 このようなサイクルを繰り返す、新しく開始するなどして人材を少しずつ集めていくと考えられる。

実はこのモデル、宗教、政治の選挙、起業塾、オンラインサロンですでに活用されている。目新しい方法論という訳ではないということだが、脚光を浴びつつある方法論として度々目にすることは増えてきた。それはお金のために働くのではなく、理念と未来を見据えた働き方を選べるほどの贅沢が許される豊かな社会になってきたということだ。


 これは悪いことではなく、むしろ良いことである。要は、「IQ下克上」や「実力主義的」ではなく、「適材適所」と「理念の達成」のマッチのしやすさがテクノロジーの発展のおかげで実現しやすくなってきたことが大きい。国のテクノロジーと福祉が整っていればいるほど人は「生存のために自己犠牲」ではなく、「社会貢献のための自己表現」が許されるようになる。IQとGDPが相関しない北欧などがわかりやすい例である。


 アメリカの場合IQとGDPの相関関係が高い。これは実力主義の文化が強いことを示唆している。資本の格差はIQの格差と一致する。

 一方、北欧の場合、IQとGDPの相関関係が低い。つまり、実力主義ではなく、自己表現を通じた社会貢献により適材適所が機能していることを示唆している。資本の格差自体は存在しているが、少なくともIQ格差ではなく性格特性の違いからくる所得格差であるだけまだマシと言える。

 



Q1 あなたの所属している組織のどこに課題を抱えているか特定せよ。またなぜそう思うかの理由も説明せよ。


Q2 課題を特定したとして、どのように克服するかその解決策を考えてみよ。意見が整ったのちに、ペアになってディスカッションせよ。




閲覧数:42回0件のコメント
bottom of page